「写真と表現にまつわる短いお手紙」 とは

写真家/文学研究者という、少しばかり珍しい二つの分野を歩んできた私、別所隆弘が、週に1通か2通、読者の皆様に写真と表現にまつわるお話をお届けするニュースレターです。筆者は他の媒体では文章が長くなりがち(最低でも4000字を超える場合がほとんどです)ですが、本レターは1通1000文字から2000文字程度で、皆様の日々の暮らしの中に、ほんの少し「写真を撮るってどういうことなんだろう?」とか「表現って不思議だよね」と考えるきっかけを作れるような、短めのお話を届けることを目的としています。

とはいえ、内容はいささか珍しいかもしれません。あるいは、読まれる方によっては難しいと感じられる可能性もあります。それは、このメールで目指したいのは、読んでくださる皆さんを「迷いの森」へと導くことだからです。なぜそんなことを目指すのか、それは今の世の中においては、「迷うこと」こそ、最も難しい振る舞いの一つだと筆者は考えているからです。

生成AIが膨大なリソースから弾き出す簡潔な「正解」がすぐ手に入る環境、そしてそうした「正解」が正論として他者を蹴落とすために振りかざされるSNSの空間、そういう環境下においては、迷うことは極めてリスキーです。ですが、写真も含めた表現とは、そもそも「正解のない場所」での模索こそが、必要になる空間のはず。迷うことが難しくなった今、むしろ一緒に迷うことこそ必要なんじゃないかと、筆者は考えています。

こうした考えは、実は先日発売した近著『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』で提示されたものでした。この本こそが、私の「一緒に迷いませんか?」という試みの最初の結実でした。コロナ禍において発生した「拠り所のない不安」を反転するためのキーワードとして描かれたこのキーワードを、本ニュースレターで続けていこうと考えたのです。

その意味では、このレターは本の続編、あるいはスピンアウトと言えるのかもしれません。だからと言って本を必ず読んで欲しいというわけではありません。1通1通のメールは、基本的には読み切れるように書きたいと思っています。時々は前のメールから引き継ぐかもしれませんが、レター内で完結するように構成するつもりです。
ぜひ一緒に、この「迷いの森」を歩く同志になっていただければと願っております。

こんな方におすすめ

  • 表現者を目指している方

  • 今のSNSの写真や表現をめぐる言説に対して窮屈さや居心地の悪さを感じている方

あなたについて

大学院修了後、関西圏の大学で英米文学、英語、アメリカ史、アメリカ文化、映像、映画の授業を担当する。

2012年、Nikon D800を購入して、本格的な写真活動を始める。

2014年、東京カメラ部の10選に選ばれる。200万人からの選出だったそうです。

2015年、国内最大級、そして最も古い歴史を持つフォトコンテストの一つであるニッコールフォトコンテストに入賞。

2017年、世界最大級のフォトコンテストであるNational Geographic社主催 Nature Photographer of the YearのAerials部門で世界2位に選出。

2017年より、プロのフォトグラファーとして撮影や執筆を開始。主要な取引先はGoogleさんやNikonさんなど。

近著に、これまでの集大成の一つである『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』を発売。

ご興味持っていただいた方は、ぜひ以下よりご確認ください。

別所隆弘『写真で何かを伝えいたいすべての人たちへ』

よくある質問

●どのように記事を読めますか?
ニュースレターの更新は、メールまたはこのWEBサイト上で読むことが可能です。

●ニュースレターでは写真の技術的なことや撮り方などは書かれていますか?本ニュースレターでは、写真の技術に関する内容は直接的には取り扱いませんので、その辺りのことをご期待いただく方には、肩透かしの内容になるかもしれません。ご注意ください。

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