写真家もセルフプロモーションが必要と言うけれど、本当にそれはプロモーションになってるのだろうか?
「1万リツイートありがとうございます」という表現で得られるものと失うものについての考察です。
別所隆弘
2024.09.18
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これを書いているのは9月18日の夜21時51分、いよいよ明後日から渋谷ヒカリエで東京カメラ部の合同展示が始まります。僕は前日の打ち合わせもあって明日朝には東京入りなので、もう気分は明日スタート。そして荷物のパッキングも終わったところで、ふと、書いておきたことを思い出したんです。それが今日の長いタイトルのもの。
写真家がSNSを真面目に使うようになってもうずいぶん時間が経ちました。その間、多くのSNSハックが行われ、最適化を経由し、コモディティ化が進み、今もまだ我々はSNSのもたらす狂想曲で終わりなきタップダンスを踊る毎日です。そんな中で、徐々に市民権を得つつあるような言説の一つが、これです。「写真家もセルフプロモーションが必要だよ」とか「セルフブランディングは大事」みたいな話です。
一昔前なら写真家は写真家然としていれば良かったと思います。狭き門ですし、なれる人も限られていたし、一子相伝の伝統芸能の一ジャンルの時代は、写真家のアウラは自ずから輝くものだったに違いありません。